本をだすにあたって
書くということはどういうことだろうか。書くことによって自分を確かめつつ見ることが自分の助けになってきたことは確かなのですが、そんな行為をなんらかの形で表し自分以外の人に触れるようにするかどうかは書くこととはまた別のこと。本にして出版することは次元のちがうことです。だから迷うことがいくつかありました。
その主なことはどうして自分以外の人にも読んでもらおうと思うのかという点です。自分が傷つくのはどんなに傷ついてもいいが、書かれた内容が書き手の主観にすぎないという前提をはずして読者が読むと、作品内容が客観的現実であるかのように受け止められる危険があることです。一番恐れたのはそのことですが、書かれたものは作者の主観に過ぎないという前提で読んでもらえたらと私は考えています。
それでは非力のなかで私は何を書きたかったのか。
本の概要は勉強ぎらいで努力することもあまり好きではない、それまではおおらかにのんびり、自分の好きなことには一生懸命になるごくごく普通の少年が、勉強もしないで受験競争に勝てるわけはなく、不合格となり、それまでの自分の世界を失います。社会に出て自分の生き方を求めての試行錯誤が始まりますが、彼は孤独でした。人と人のコミュニケション、他者を理解することのむずかしさ、それを家族との関係の中で追及してみたかったということかもしれません。親の問題、親の世代の問題、現在の子供を巡る環境、社会の変容、生きるということさまざまなものが見えてきました。家族がなぜ困難なのか、今度の作品でそれを十分とらえ表現できたとは思えません。さらに未来を志向しつつ次を書けるかどうか、わかりませんが書けたら書きたいと思っています。 でも書くことはいろいろな意味でしんどいことだなあと思いました。
アルマ様、夢空様、ナツパパ様、yam様、ぼんぼちぼちぼち様、ryo1216様、タックン様、ナイスありがとうございます。
by 風船かずら (2013-02-10 09:39)
侘び助様、あんれに様、COLE様、ナイスありがとうございます。
by 風船かずら (2013-02-22 21:58)
つなみ様、ナイスありがとうございます。
by 風船かずら (2013-03-10 10:28)